黒幕・政商たち p.104-105 緒方克行氏がその決意を固めた

黒幕・政商たち p.104-105 池田首相夫人満枝さんの入札問題での〝活躍〟を、清水建設の幹部がウッカリ洩らしてしまったという「事実」さえ出ているではないか。
黒幕・政商たち p.104-105 池田首相夫人満枝さんの入札問題での〝活躍〟を、清水建設の幹部がウッカリ洩らしてしまったという「事実」さえ出ているではないか。

危険と困難とは、このキャンペーンの前途に予想される。しかし、どうして、〝九頭竜のナゾ〟は〝小説〟の形をとらねば書けないのだろうか。「真実の報道」の形で、私はこの〝壁〟

に挑む決意を、いよいよ深くしたのだった。

すでに断片的に多く書かれ、小説としてまとめられている「九頭竜」ではあっても、これを十年という時の流れの中でその全貌を正確に記録し、報道することも必要である。

ことに、九頭竜で大きな比重を占める、池田首相夫人満枝さんの入札問題での〝活躍〟を、清水建設の幹部がウッカリ洩らしてしまったという「事実」さえ出ているではないか。完全犯罪でも、時間の経過が思わぬ過失を招くものだ。まして、利害の変転や、関係者の力の転移は、時間の経過とともに動くのだから、取材はある場合には容易になってくる。

緒方克行氏が、その決意を固めたのも、時間の経過が一番大きな原因であろう。そして、私はこのキャンペーンで、究明されなければならない問題点の主なものへの、疑問の提起をしようと思う。

現実の調査と取材とは、まだまだこれからの長い時間を必要とするだろう。

【疑問】

その一、計画変更の経緯 電発と北陸電力との竸願はなぜか。電発に決った時、なぜ水路が遠くなり発電力が落ちたのか。土建業者とのクサレ縁はないのか。

その二、不正入札 土建業者の談合は? クチバシを入れた政治家夫人はいないか。

その三、人事問題 藤井総裁実現のため誰と誰が動いたか、エンギをかついだ末広がりの八千万円の金は誰の手に?

藤山愛一郎をめぐる閨閥
元資生堂社長 福原有信 元東洋電気取締役 松本信太郎 美誉子
中上川彦次郎 カツ
藤山雷太 み禰
元日本陶器会長 広瀬実光 広瀬治郎 桜子
元外相 藤山愛一郎 久子
参議院議員 中上川あき
大日本製糖社長 藤山勝彦 茂子
元日本金銭登録機社長 藤山照彦
日本NCR副社長 田中元彦
元日東化学副社長 藤山洋吉 しま

黒幕・政商たち p.105 藤山愛一郎をめぐる閨閥
黒幕・政商たち p.105 藤山愛一郎をめぐる閨閥