▶第一二号(42・11・1付)
一面<ルポルタージュ>〝快適な生活〟理想と現実(東京都のゴミとし尿を追って)三田一夫
▶第一二号(42・11・1付)
一面<ルポルタージュ>〝快適な生活〟理想と現実(東京都のゴミとし尿を追って)三田一夫
▶第九号(42・10・1付)(第1号流用)
一面「葉たばこ輸入にも〝黒い霧〟」 〝公社OB会社が独占〟 この現状を打破できないか ◆三人だけの住宅商社=問題の七社を尋ねて
二面「防衛庁が機密防衛作戦」 火をつけた三矢・怪文書事件 ◆〝黒い霧〟周辺の人言行録
▶第一〇号(42・10・11付)(第2号流用)
一面「かかる議員に一票を与えしは誰か」 松葉会と深い重政議員 ◆ある国際売春事件
二面「警察と民衆」 受難続きのホステス ◆「誤報論」①
▶第一一号(42・10・21付)(第3号流用)
一面「われわれの税金は誰が使ったのか!」 談合・政治家暗躍の場 ◆デヴィさん入籍に疑惑
二面「辻政信氏の陰の演出者・〝五重スパイ〟と呼ばれた朝枝繁春氏」 利権は追わぬ〝黒幕〟 ◆「誤報論」➁
▶第八号(42・9・21付)
一面「はっきりしようぜ、社会党」 田中議員—保守党議員顔負け、マンション貸す〝事業家〟 山口議員—的外れ〝変節〟の非難「私も変わったが党も変わった」 ◆「誤報論」⑥
▶第七号(42・9・1/11合併号)
一面「家庭にしつけをとりもどそう」 焼殺事件・これが真相 ◆「若者は退歩している」会田雄次
▶第六号(42・8・21付)
一面「きたない花椿・恐喝に一億七千五百万円」 被害届けも出さずひたかくし ◆「誤報論」⑤ ◆〈女ひとり〉平瀬文子さん
▶第五号(42・8・11付)
一面「中央観光・疑獄事件に発展か」 二億円以上が蒸発 〝黒い噂〟札つきの顔ぶれ ◆「誤報論」④ ◆〈女ひとり〉安藤りかさん
▶第四号(42・8・1付)
一面「日本人にとって祖国とは何か」 内河事件に冷たい政府・野党 ◆真実を探る番組「シネマ・ベリティ」 ◆〈女ひとり〉重山規子さん
▶第三号(42・2・1付)
一面「われわれの税金は誰が使ったのか!」 談合・政治家暗躍の場 ◆デヴィさん入籍に疑惑
▶第二号(42・1・21付)
一面「かかる議員に一票を与えしは誰か」 松葉会と深い重政議員 ◆ある国際売春事件
▶第一号(42・1・1付)
一面「葉たばこ輸入にも〝黒い霧〟」 〝公社OB会社が独占〟 この現状を打破できないか ◆三人だけの住宅商社=問題の七社を尋ねて
正論新聞・創刊号・風林火山
戦後のある時期に、バクロ・ジャーナリズムが、横行したことがあった。
「真相」という、反保守の雑誌が、保守系の代議士連中を、それこそナデ斬りにして、はじめのうちは、ヤンヤの喝采を博したものだった。が、やがて、その下品さがひんしゅくを買うにいたり、しかも、タネ切れでウソが多くなり、数十名の代議士の告訴で潰えさった。
また、すでに故人となったある参院議員のケースがある。
占領下の、引揚問題が重大な時、留守家族の支持で当選してきた彼の名は、毎日の新聞に大きく出ない日はなかった。その彼に女性関係のスキャンダルがあったらしい。
「青年新聞」という、革新系の新聞が、それを綿密に取材してきて、その記事を二十万円で買い取れというのに、参院議員は、自信に満ちて一蹴した。
新聞側は、「かかる議員にふたたび議席を与えるな」と、大見出しをつけ、八人の女の写真入り新聞を、その選挙区にバラまいたものである。
次の選挙で、婦人票の多い彼が、落選したのはいうまでもない。彼は不遇のうちに死んだ。
記者はいま、この創刊号の原稿をまとめながら、改めて、バクロ・ジャーナリズムということを考えてみる。
私利私慾が、私利私慾に分け前を強要するのに、活字という武器を使う——これが、バクロ・ジャーナリズムの姿である。
だが、今の時代ほど、本当の意味で、バクロを必要とする時代は、ないのではないか。
本物の味、本物の心。すべてに、本物の値打ちが認められない時代だからこそ、本物、つまり、ホントのことを、「知る権利」を持つ人々に、新聞人として「知らせる義務」がある。
刑訴法も刑法も知らず、〝エンピツ女郎〟が記事を書く。これが怪文書であり、バクロ・ジャーナリストだ。彼の人柄そのままに、下品で、尊大で、無恥で、無知だ。
記者は、読売社会部十五年のうちに、新聞人と自称できる、勇気と自信を与えられた。新聞が公器なればこそ、この〝育ての恩〟は、社会と次の世代に報ずべきである。
斬奸とか、筆誅とかリキむまい。あえて掲げよう。純正バクロ・ジャーナリズムの旗を!