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黒幕・政商たち p.238-239 〝ニュースの焦点〟に体当りで

黒幕・政商たち p.238-239 あとがき 本篇に収録したものは、「現代の眼」「二十世紀」「軍事研究」「自由世界」「財界」「株主手帳」「経営経済」などの、月刊諸雑誌に、その折々に書いたものに、手を入れたものである。
黒幕・政商たち p.238-239 あとがき 本篇に収録したものは、「現代の眼」「二十世紀」「軍事研究」「自由世界」「財界」「株主手帳」「経営経済」などの、月刊諸雑誌に、その折々に書いたものに、手を入れたものである。

あとがき

本篇に収録したものは、「現代の眼」「二十世紀」「軍事研究」「自由世界」「財界」「株主手帳」「経営経済」などの、月刊諸雑誌に、その折々に書いたものに、手を入れたものである。

そして、ここ四、五年の間の、時の流れにしたがって、系統的に整理し、まとめたものであることを、お断わりしておかねばならない。しかし、材料は取材分の六、七割しか使っておらず、まだまだ、書き足りない感じがするのが残念である。

第二にお断わりしなければならないのは、出来るだけ、本名で登場して頂いたのであるけれども、事件の本質に関係ない人物の場合には、頭文字などで省略させて頂いた。

そして、政治家諸公をはじめ、何回も、何個所ででも、登場される人名の方が何人かいるのだが、もちろん、それらの方々への、私的な感情などの、他意がないことを御理解頂きたいことである。

何回も出る名前の方は、現実に、〝ニュースの焦点〟なのだからである。その行動の是非論

は別として、いうなれば、〝日本を動かしている実力者〟なのである。

かつての読売記者時代、アカハタ紙は、私を目して〝反動読売の反動記者〟と攻撃していた。にもかかわらず、同じ私の書いた反政府的な記事は、「何日付の読売によれば」と、引用する——私は、いつも〝ニュースの焦点〟に、体当りで突っこんでゆくだけなのである。それがニュースであれば、右も左もない。取材して書くのである。

だから、この激動期の日本での、ニュースの〝黒幕〟は、どうしても取りあげる率が高くなる。御寛恕を乞う次第である。

フリーになっての十年は、それこそ山あり谷ありであった。日大芸術科時代、三浦朱門氏の父、三浦逸雄先生にジャーナリストへの眼を見開かせられ、読売での社歴十五年、合計すると、ペンを握ってから二十五年にもなる。それ以前、まだ東京府立五中の生徒のころ、演劇雑誌「テアトロ」への投稿が、活字になったころから起算すれば三十年だ。

しかし、私は「読売新聞記者」の金看板を外したのちに、ようやく〝事件記者〟開眼をしたように思う。新聞を外部から眺める立場を得、はじめて「言論・報道の自由」の意義を理解し、そして、ここ十年の主張である「マスコミ虚像論」に結実したのであった。

真実を伝えることの勇気——現在の私には、失うべき何ものもないのだから、恐怖も不安もない。私の読売同期生はもう一等部長になっている。彼のその収入と地位とは、やはり、ある

時には彼を臆病にする大きな要素であろう。名誉も地位も金もなく、ただ〝版木〟だけある私はなおも取材し、書き続けるだろう。

機会を得て、さらに資料を整理し、この書を、戦後二十年史に、書き改めたいと考えている。

昭和四十三年十月

三 田 和 夫

黒幕・政商たち p.240-奥付 あとがき(つづき) 奥付

黒幕・政商たち p.240-奥付 あとがき(つづき) 「文華新書」刊行のことば 奥付
黒幕・政商たち p.240-奥付 あとがき(つづき) 「文華新書」刊行のことば 奥付

真実を伝えることの勇気——現在の私には、失うべき何ものもないのだから、恐怖も不安もない。私の読売同期生はもう一等部長になっている。彼のその収入と地位とは、やはり、ある

時には彼を臆病にする大きな要素であろう。名誉も地位も金もなく、ただ〝版木〟だけある私はなおも取材し、書き続けるだろう。

機会を得て、さらに資料を整理し、この書を、戦後二十年史に、書き改めたいと考えている。

昭和四十三年十月

三 田 和 夫

奥付
黒幕・政商たち
昭和43年11月30日 発行
¥300
著 者 三田和夫
発行者 大島敬司
印刷所 飯島印刷株式会社
発行所 東京都千代田区丸の内 丸ビル783区
    株式会社 日本文華社
    TEL 東京・(201)2752 4750 (211)5063
振替 東京43444番
○万一落丁、乱丁の場合は、返送次第本社でお取り替致します。
○小社発行品切れの図書雑誌は近くの書店又は本社へご注文下さい。

黒幕・政商たち 裏表紙 著者紹介 推薦コメント

黒幕・政商たち back cover 裏表紙 著者紹介 推薦コメント 読売新聞編集局長・原四郎 作家・菊村到
黒幕・政商たち back cover 裏表紙 著者紹介 推薦コメント 読売新聞編集局長・原四郎 作家・菊村到

BUNKA BUSINESS

著者近影
〈著者紹介〉
読売社会部時代に、第1回菊池寛賞を受賞した『東京租界』をはじめ、ソ連スパイ幻兵団、鹿地—三橋—ラストボロフ事件、国際バクチのマンダリン事件など、多彩なスクープでスター記者だった。のち新聞を退社。フリーで健筆をふるっている。大正十年岩手県生れ。日本大学芸術科卒。著書に「最後の事件記者」「赤い広場—霞ヶ関」などがある。

〝根性の記者〟が書いた〝怖ろしい〟本

読売新聞編集局長  原 四郎
社会部の若い連中にハッパをかけて、私はこういったものだ。「読売の大社会部時代を築いた先輩たち、例えば三田のような〝根性の記者〟になれ!」
三田君は、いろいろな意味で、新聞史に名の残る記者だと思っている。針の先ほどのことでも、三日もかけて調べてくる男だ。この本も、その意味で私は興味深いものだと思う。

作家  菊 村 到
三田さんは、私の読売新聞社会部時代の先輩で、ときにはシゴかれたりしたものだ。火の中、水の中にも、頭からとびこんでいく姿に、怖ろしさを感じたこともあるが、この本はそうした怖ろしさの結晶だろう。

日本文華社
¥300