されていた人の一人は、引揚者同盟の幹部であり、他の一人は官庁資料課長であること。またメムバーの有力な一員が、東京と大阪とで、それぞれ引揚者の親睦会を組織していること。アクチヴだった者にきけば、まったく否定する誓約書の事実も、反動だった者にたずねると事細かに話してくれること。——確かにエラブカ将校収容所が、〝幻兵団〟で果たしている役割は大きいものである。
誓約書を迫られ『日本人だから日本のことは売れない』と、つっぱねたところ、『それでは外国のことならよいだろう』と、つけこまれて、ついに署名をしたという吉田元中佐。