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雑誌『キング』p.125下段 幻兵団の全貌 ソ連情報部に誓約

雑誌『キング』昭和25年5月号 p.125 下段
雑誌『キング』昭和25年5月号 p.125 下段

私ハ、帰国後日本ノ完全民主化ト、世界平和ノタメニ、ポツダム宣言ノ完全履行および新憲法ノ完全施行ヲ監視スルト共ニ、新戦争放火ヲ企図スル米国ノコトニ関シ、ソ同盟側ノ質問、或ハ問題ニ対シテ、回答スルコトヲ誓イマス

之ハ私、本人ノ自由意志ニ依ルモノデアリ、決シテ強制サレタリシタモノデナイコトヲ、下記ノ名に於テ誓約イタシマス

ハ、〔ウォロシロフ〕

(ハバロフスクと全く同文)

ニ、〔エラブカ〕

誓約書
ソ連邦情報部(特務機関)ニ左記事項ヲ誓約スル
①家族、兄弟、親類、友人ヲ動員シテ命令を速カニ達スル
(②以下⑯まで不明、この中に、日本帰還後の生活保証の項もある)

この四例がⒷである。この誓約書からすれば、使命遂行は絶対日本国内でなければならず、しかも、Ⓐのごとくわずらわしい摘発などは命ぜられていない。

同時に偽名と合言葉が与えられているが、この誓約に続いて、写真撮影が行われていることが、いよいよ本格的なスパイ組織であることを

雑誌『キング』p.125中段 幻兵団の全貌 前職者と反動の摘発

雑誌『キング』昭和25年5月号 p.125 中段
雑誌『キング』昭和25年5月号 p.125 中段

ホ、〔ライチハ〕

住所、氏名、部隊名
(前半恐怖のため記憶なし)
今日ノ訊問ハ日本内地ニ帰ッテカラモ、親兄弟、妻子等ハモチロン、親類ノ人ニモ話サナイコトヲ誓イマス

ヘ、〔アルマアタ〕

宣誓書
ソ連内務省ノ実施スル諜報業務ニ協力スルコトヲ宣誓スル

以上あげた六例は、文面に地区別の違いはあるけれども、いずれもⒶに属するもので、前職者と反動の摘発を目的としている。そして、報告書のために偽名を与えられているのもあるが、偽名もない者すらある。命令者、あるいは報告先としては、ソ連政府またはソ連内務省となっている。違約の際の罰目は、『法律』『刑法』『刑法第何條』となっているが、いずれも同じである。

ところが、Ⓑ種となると、これらとは全く違う。

B種

イ、〔バルナウル〕

誓約ノコト
私ハ赤軍ノタメニ米軍ノ情報ヲ提供スルコトヲ誓イマス
(以下、違約の際の條件などはⒶと同じ)

ロ、〔ハバロフスク〕